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季庵―kian―



「ロダンとカリエール」展

「ロダンとカリエール」展_c0037265_15114350.gif





国立西洋美術館で現在開催中の「ロダンとカリエール」展。

19世紀末の代表的な芸術家二人の交流や影響関係をテーマにした展覧会。テーマに沿った展示は、そこにストーリーを読み込んでいくようで面白い。

ロダンは彫像、カリエールは絵画。
立体と平面というところから異なる二人の作品は、実によく似ている。肉体の中から、または外を這ううねり。それは、浮遊するかのように見えて、しかし決して天には届かず、しかし地を這うわけでもない。まるで天井の低いところで、その空間を埋め尽くすように、ゆっくりとほぼ同速で流動する。

彼ら二人の創りだす者たちは、いずれの世界にいるのだろうか。この世のようでもあり、冥府のようでもある。

ロダンの造る彫像は、ゆるやかに流動的、何かをはっきりと形づくるようでない背景をその後ろに見る。カリエールの描く薄ぼんやりとした中に、浮かび上がる人の顔は、まるで大理石で造られた彫像のようだ。数々の作品群の間を歩いていくと、ふと、それらの彫像も絵画も同じひとりの人物が造りだしたもののような錯覚にさえ陥る。

展示をすべて見終わった後は、本を一冊読み終えた後の読後感にも似た感覚が残る。


難点を挙げるなら、展示室の入り口に掛けられているパネルの解説が、言語の説明能力として残念なところだろうか。こういった展覧会において、解説は読まずとも、何かが極めて欠落して問題があるということもないので、さして気に留める必要もないことだが。


会期: 3月7日(火)~6月4日(日)9時半~17時半(金曜は20時まで)。
     月曜休館(5月1日は開館)
会場: 国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7の7
     ハローダイヤル03・5777・8600)
入場料: 一般1300円、大学生900円、高校生800円
主催: 国立西洋美術館、毎日新聞社、TBS
企画協力: ロダン美術館、オルセー美術館
後援: 外務省、文化庁、フランス大使館
協賛: 大日本印刷
協力: 日本航空、日本通運、西洋美術振興財団

「ロダンとカリエール」展の特設サイト
http://www.mainichi.co.jp/event/rodin/

毎日新聞関連ページ
http://www.mainichi.co.jp/information/news/20060307-201824.html
# by ichikawa-kisai | 2006-03-09 15:12 | 絵・工芸

MITO

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アーティスト:MITO
発売日:2005/04/13
価格:2,500(税込)



●収録曲
1.Natural Soul ~Introduction~
2.Bad
3.SENCE OF FUN(Q)
4.True
5.Harmony
6.be all right
7.Again
8.Somewhere Somehow ~「DHC SOUND COSME」エンディングテーマ
9.Everybody call me (Album Version)
10.会いたくて
11.Spring
12.すべては風の中に
※初回限定盤のみ「祈り・・・」12cmシングル封入2枚組。



MITO、と書いて、「ミト」と読みます。男性の歌い手です。


名前だけは以前から知っていて、あるときたまたま彼が路上ライブやっているのに出くわし、生歌を聴いてほれ込み、その場でCD購入しました。

軽快な歌、しっとり系。いろいろなタイプのナンバーを歌いこなし、歌詞のひとつひとつもきちんと聞き取れるまでに、発音発声がしっかりしていて、安心して歌そのものを聴き味わうことができます。また、テクニックが素晴らしいだけではなく、きちんと感情も伝わってきます。歌という自己表現が、彼のなかにしっかり染みていて、声のパフォーマー、アーティストという表現もできるかも。

うまいからこそ、さらりとも聞き流せるし、じっくり聴くこともできる。
どんな人にもお薦めできる一枚。


公式サイトで曲、ライブなどのさまざまな情報を得ることが可能。
【公式HP】 www.nsa-05.com/mito
# by ichikawa-kisai | 2005-11-04 16:06 | 音楽・CD

スキン変更

とてもとても久しぶりです。
全然こっちにきてなかったら、スキンの種類増えててさっそく変更。

ずっと以前のスキンの桜以後、いいと思えるのなかったら、ちょっとほっとした。
# by ichikawa-kisai | 2005-09-23 23:38 | 日常・その他

china 中国★美の十字架

china 中国★美の十字架_c0037265_1333180.gifひさびさの書き込みは、今、六本木ヒルズの森美術館で開催されている、「china 中国★美の十字架」展のご紹介を。


中国の後漢時代後期から唐時代のいわゆる盛唐期にいたる、南北、東西の文化の交流というのがテーマになっている。
展示の内容は全部で5部構成になっており、

第一章 漢文化の伝統
第二章 南北の交流 躍進する北方遊牧民
第三章 東西の交流 シルクロードの繁栄
第四章 佛教美術の変遷
第五章 大唐世界帝国 東西、南北の融合

と歴史の変遷順に構成が組まれている。


今回の展示で展示品以外の部分についていうなら、展示の際の配色がとてもよく考えられていたところだろう。青銅器や銅、金銀などの細工物や、土ものに彩色した人形、石。それらの色は時代を経て、とても柔らかい色をしており、ビビットなものはほとんどない。
もし、展示スペースに強い色を持って来たら、それだけで展示品の魅力が損なわれてしまう。

しかし、今回の、臙脂(えんじ)に近い赤や、黄土色に近い黄色、紺に近い青、白ではなくオフホワイトを使った展示空間は、それを見事に克服して見せた。単調になることなく、展示品を引き立て、スタイリッシュな空間を演出している。とはいえ、スタイリッシュになりすぎるきらいもなく、うわべっつらな展示にはなっていない。展示されている品々それぞれが持つ、さまざまな魅力が引き出されている。

惜しむらくは、それが図録に反映されていないことだろうか。正直、画像の質も十分でないように感じた。

この展示は、森美術館の後、滋賀、福岡、宮城の順にめぐっていき、これから約一年の間国内のいずれかの場所で行われる。

ちなみに、森美術館でのみ同時開催の中国の現代美術展「FollowMe!」
作品の中にはいいものもあるし、興味惹かれるものもあったが、「china」の展示を抜けて、現れる「FollowMe!」の空間に対して抜かれる度肝は、決していい類のものではなかったことをココに付記しておく。


「china 中国★美の十字架」公式ホームページ↓
http://www.moriart.org/contents/china/
# by ichikawa-kisai | 2005-07-05 13:32 | 絵・工芸

真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん_c0037265_1224121.jpg今日は、ひさびさに映画見てきました。前回は…「ハウル~」ですな。今日見たのは「真夜中の弥次さん喜多さん」です。長瀬智也と中村七之助が主演のやつ。原作が知る人ぞ知るもので、私も名前だけは知っていたんですが、それを映画化って聞いたときは、ちょっとびっくりしましたよ。しかも監督脚本が宮藤官九郎だし。

話のベースは「東海道中膝栗毛」って、文学史にも出てくるあれですが、弥次さんと喜多さんが恋仲という…(つまりホモ)しかも弥次さんは所帯もちだし、喜多さんはヤク中。


最初から最後まで、かーなり、はじけてテンション高いので、ただ見ててもエネルギー使います。アクも結構強い。宮藤のテレビドラマのなかでも、池袋~とか木更津~が近くて、あれしんどい、という人は正直この映画もしんどいかも。実際、映画終わったあとに「気持ち悪かった」と感想もらして不快そうなお客さん一人じゃなかったから。

あと宮藤の他の作品見てると、映画に出てくるキャスティングに関しても、「おっ!」って思えるかも。それから、キャスティングといえば、映画の中に喜多さん役の中村七之助のお父様が出てきます。知らなかったら調べていくことをおすすめ。いい芝居してんだ、これが。

キャスティングの話もそうだけど、この映画はその人のバックグウランドで、結構笑いのツボや面白いなという点が、ずれてくるはず。誰かと行くなら、話のわかる人(趣味の合う人)と、行きましょう。(ま、映画じゃなくて食事でもなんでもそうですが)


あ、自分の感想忘れてた。私は面白かったっす。(ただし、先に書いたけれどアクが強いから、誰でも楽しいとはいかないかもね~)
# by ichikawa-kisai | 2005-04-21 01:23 | 映画・テレビ


雑記帳。

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